【平成26年5月14日 大分県玖珠郡玖珠町 視察研修】

 蒸気機関車9600形29612号機を移設修復・保存し、これを活かした街づくりを目指す大分県・玖珠町より、実機の現状把握及び今後の進め方に対する参考にすべく、役場や商工会関係を中心に、19名の皆様が視察に来られました。


平成26年5月14日、玖珠町(大分県)より視察。修復保存を決めた蒸気機関車9600形29612号機とご対面(TV取材有)。
 
9600形29612号機
(汽車倶楽部)
 
先ずは玖珠町が修復保存を決めた蒸気機関車・9600形29612号機の現状を視察。
予想以上に傷みが目立つ車体に、皆さん一様に驚かれ
ておりました。

長〜いマイクが見えるのは「テレビ西日本」さんの取材
です。5/16(金)夕方のニュースで紹介されました。
国鉄バス乗車 9600形29612号機の現状をご覧頂いた上で、これまでの
修復事例を見て頂く為、国鉄バスに乗り込みました。
C11形260号機
(中間市)
 
雨は「夕方以降」という予報でしたが、中間市・垣生公園
に到着するころにはシトシトと雨が・・・
こちらのC11形260号機は修復に約5か月を要しました。
定期保守を始めてちょうど1年になります。

事前配布の資料で修復前の傷んだ姿を見た後で現状を
目の当たりにして「ここまで綺麗になるのか」と、これまた
一様に驚きの声が上がりました。
中間市役所より担当部署の方が駆けつけ、ヘッドライト
を煌々と点灯させる演出をして下さいました。
担当課長からは修復の経緯や保存の現状などをご説明
頂きました。
D60形61号機
(遠賀郡芦屋町)
 
続いては芦屋町・高浜町公園を訪れました。
到着するころには雨も本降りになってしまいました・・・

こちらのD60形61号機は、修復に約4ヶ月を要しました。
定期保守を始めてから丸2年経ちますが、大きな傷みも
なく、美麗な状態を保っている事に感心しきりでした。
こちらも芦屋町役場より担当部署の方が駆け付け、ライト
類を点灯させた状態で迎えて下さいました。
中間市と同様、修復の経緯や保存の現状などご説明頂き
ました。

コッペル32号機
(直方市)
 
直方市石炭記念館のコッペル32号機です。
修復期間は約1か月。
定期保守を始めて丸1年になります。

この車両は、奇跡的に現役当時の走行音が記録されて
いて、車体にスピーカーを仕込んでその音を鳴らして
聞いて頂きました。
わざわざ音を聞いて頂いた理由は、後ほど分かる事に。
D51形225号機
(直方市) 
直方いこいの村にある、D51形225号機です。
11月に保守活動が100回目を迎える事、それに向けて
大がかりな修復を行っている姿をご覧頂きました。

修復から8年ほど経っている上、これを修復した当時は
状態の悪い所を中心に処置を行ったため、今になって
当時は状態の良かった所が傷んできている旨の説明が
なされました。


因みに、D60/C11/コッペルの3両については、車体の
塗装を全て剥離して修復を行っております。
9600形59647号機
(汽車倶楽部)
 
玖珠町の29612号機と同型の機関車です。
極上の状態に、驚きの声が上がっていました。
「こんなに出来るのですか?」
「ハイ、15年かければ(笑)」

修復完了はゴールではなくスタートラインである事、
修復されたモノを使って、どうやって町を活性化させて
いくか/町が活性化すれば自ずと機関車も大切にされる
という事をお話させて頂きました。
模型ジオラマ
(汽車倶楽部)
汽車倶楽部の蒸気機関車や模型ジオラマが、小学校の
社会科学習に役立っている事をお話させて頂きました。
帰路へ・・・ ほぼ丸1日のコース、それも雨いう悪条件の中の視察
でしたが、お帰りの際は皆さんが笑顔で手を振って下さ
いました。

今日の視察が、玖珠町の将来に何かお役に立てれば
幸いです・・・

 

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