−平成24年9月11日の作業−

さあ、いよいよ修復作業に着手です。
先ずは、「ケレン作業」と呼ばれる、表面の塗装や錆をグラインダーで
削り落す作業を行います。

順調にスタートを切ったかに見えましたが、これから色々と「問題」が
出てくる事に・・・
早速、表面化してきました(笑)

ボイラー部を覆うカバーですが、別の鉄板で切り継ぎ補修した跡の
ようです。
現役時代に行ったものなのか、ここに来てから行ったのかは分かり
ませんが、継ぎ目に隙間が見られるようです。
このままでは水が漏って、内部から腐食が進むことになります。
こちらはドームの上。
期待を裏切らず(爆)、穴がポッコリと開いておりました。
ドームのカバーを開けてみたところ。
画面左下側の部分、だいぶ腐食が進行しているようですね。
う〜ん、これはかなりイッてますね。
手摺りの付け根が見事に腐食し、見事に宙に浮いた状態です。
穴が大きい場合、パテだけでは補充し切れない為、FRP(ガラス繊維
入り樹脂素材)で蓋をしていきます。

FRPは、名前通り「ガラス繊維」が入っている為、素手で下手に触ると
刺さりますので、取り扱いには注意が必要です。
扱った事のある方はお分かりかと思いますが、チクチクしてかなり辛い
んですョ。
表面を平滑に仕上げる為に、更にパテを盛りつけていきます。
パテが硬化したら、それを削っていく作業が待っています。
結構、手間が掛かっているでしょう!
ドーム上の穴ボコも綺麗に塞がりました。
腐食が進んで宙に浮いていた手摺りの根元部分も、見事に接合
されました。
この日にケレン作業を行った部位ですが、放っておくとまた錆びてしま
います。
そこで、剥離した部位に錆止め塗料を塗布しておきます。
ケレン→FRP/パテ→錆止めという一連の作業を1日の中で一気に
やっておかないといけない為、全身を一気にはぎ取る、という訳には
いきません。
こうやって、パート毎に作業していきます。

という訳で、この日はこれにて作業終了!

−平成24年9月12日の作業−

先日に引き続いての作業。煙突部分のケレン作業のようすです。

作業されている方がおられる場所ですが、地上から足下までで3m
くらいの高さがあり、立派な「高所作業」です。
万が一、足を滑らせたりしたら大きな事故に繋がります。
いざという時の為、ちゃんと「安全帯」という装具(腰に巻かれた帯と、
それにつながるロープ/金具)を装着していますね。
常に危険と隣り合わせです、安全第一で作業にあたっていきます。
この穴は腐食によるものではなく、中のコックを回す為に開けられた
ようです。

しかし、このままでは内部に水が溜まって腐食の原因となりますので
思い切って穴を塞ぐ事としました。
穴周辺の凹みも一緒にFRPを使って埋めていきます。
エポキシ樹脂が固まるのを待って、その上からパテを盛りつけた
所でタイムアップ。

残りは翌日の作業に持ち越しです。
前日から本日にかけての作業で、ここまで辿り着きました。

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